ストレートネックとは、本来前方にゆるやかにカーブしているはずの首の骨(頚椎)が、まっすぐに近くなってしまった状態のことです。医学的には「頚椎の生理的前弯(ぜんわん)消失」と呼ばれ、現代ではスマートフォンやパソコンの長時間使用が主な原因となることが多く、「スマホ首」とも呼ばれています。
本来の首の構造
正常な首の骨(頚椎)は、横から見ると緩やかなS字カーブを描いており、頭の重さ(約4〜6kg)をバランスよく支える構造になっています。このカーブがあることで、首や肩への負担が分散されています。
ストレートネックになる原因
スマートフォンの長時間使用(下を向いた姿勢)
パソコン作業時の前かがみ姿勢
枕の高さが合っていない
猫背や姿勢の悪さが習慣になっている
主な症状
首や肩のこり、痛み
頭痛やめまい
手や腕のしびれ
目の疲れ(眼精疲労)
倦怠感や集中力の低下
対策・予防法
長時間同じ姿勢を続けない(30〜60分ごとに休憩やストレッチ)
デスクや椅子、モニターの高さを調整し、目線をまっすぐ保つ
スマホは目線の高さに持ち上げて使う
首や肩のストレッチ、肩甲骨まわりの筋肉を鍛える運動
寝具(特に枕)を見直す
ストレートネックは放置すると慢性的な首・肩こりだけでなく、自律神経の不調や手のしびれなどを引き起こすこともあります。日常の姿勢を見直すことで予防・改善が期待できます。